自走榴弾砲 ヴェスペ 
"Wespe" GeschuetzwagenⅡ
fuer 10.5cm le.F.H.18/2(Sf.)
製作(2)  Model making(2)
■足まわりの製作 Running gear
○履帯  Track
 実車の履帯の型式番号はKgs.67-300/90、幅は300mm(連結ピンを除く本体は約285mm)、ピッチ90mmで、Ⅱ号戦車の量産型で採用された履帯を履いています。
 2018年に発売されたタミヤの「自走榴弾砲ヴェスペ"イタリア戦線"」(35358)(以下「新キット」)ではベルト式から部分連結式に改められています。
 これは基本的にタミヤの「Ⅱ号戦車A~C型(フランス戦線)」(35292)(以下「タミヤのⅡ号戦車」)の設計データを利用していると思われ、起動輪の歯数26枚用に設計されています。
▼各キットの比較



 TはタミヤのⅡ号戦車、MKはモデルカステン(SK-60)、Dはドラゴン(6572)のマジックトラックを示し、タミヤ以外は歯数25枚用に設計されたもので、大きさを比較するとタミヤのパーツがセンターガイドを含め、履板幅以外は全体的に小さいことが写真で確認できると思います。
 作例では旧キット(35200)を利用したので、タミヤのカスタマーサービスを利用して新キットの履帯パーツが含まれているEランナーを2枚購入しました。
▼Eランナー

 ※Ⅱ号戦車とヴェスペでは上部転輪の数が違うので、Ⅱ号戦車用の履帯パーツでは適合できません。

○起動輪  Drive sprocket
 実車の寸法は755mm、歯数26枚で、旧キットのパーツ(A29)では歯数が25枚であったものが、新キット(E5)では正しい26枚に改められています。
▼新旧パーツの比較

 作例ではボルト表現が弱いと感じたので、車軸ボルトはタミヤのⅡ号戦車の起動輪パーツ(A9)から流用し、周囲の取付ナットをマスタークラブの0.6mmナット(MC435053)に置き換えました。

 また、ヴェスペの初期生産車両では初期型の起動輪が用いられていたので、タミヤのⅡ号戦車の起動輪パーツ(A9)から流用し、周囲の取付ナットをマスタークラブの0.6mmナット(MC435053)に置き換えました。

 ※以後、グレー色の成形品は初期生産型、サンド色の成形品は後期生産型として工作していきます。
 なお、最近は3Dプリントの良い製品が発売されているので、そちらを選択することもできます。
 
○誘導輪  Idler wheel
 ヴェスペの初期生産車両の一部では初期型の誘導輪を用いているので、ドラゴンのⅡ号戦車の誘導輪パーツE6から中央のハブキャップを流用して取り付けました、

 キットのパーツは標準的な誘導輪を再現しているので、作例の後期生産型はそれを利用しました。
▼初期型と後期型の比較


○転輪  Road wheel

 実車の寸法は直径550mm、幅100mmで、キットのパーツはあっさりとしているので、各社のパーツを比較してみました。
▼各社パーツの比較

 Tはタミヤ、Aはアカデミー、Dはドラゴン、Pはパンツァーアート(RE35-432)で、DとPは細かい彫刻が目立つようにスミ入れをしています。
 作例ではパンツァーアートのレジン製パーツを試してみました。

○上部転輪 Return roller
 実車寸法は直径200mm、幅105mmで、各社のパーツを比較してみました。
▼各社パーツの比較

 Tはタミヤ、Dはドラゴン、Aはアカデミーで、転輪同様にドラゴンとアカデミーのパーツにはゴムタイヤ部分に細かい彫刻が施されていますが、タミヤのパーツはエッジが立っていてメリハリがあるので、こちらを利用しました。(続く)

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