自走榴弾砲 ヴェスペ 
"Wespe" GeschuetzwagenⅡ
fuer 10.5cm le.F.H.18/2(Sf.)
製作(8)  Model making(8)
主砲の製作(1) Main gun
砲 身 Gun barrel
 主砲の10.5cm軽榴弾砲18/2型(10.5cm leichte Feldhaubitze 18/2)は、10.5cm le.F.H.18にマズルブレーキを装備した18M型を元に開発された砲で、砲架が異なります。
▼キットの砲は良い出来ですが、各社のアフターパーツと比較してみました。

▲上からK(K59のC-024)、T(TAMIYA)、R(RB Modelの35B67)、V(VOYAGER MODELのVBS0169)となります。
Kはレジン製ですが、私が買い求めたものには反りや変形、バリなどは見られませんでした。RとVはアルミの挽き物で、なんと砲口内にはライフリング(施条)が刻まれていました。なお、各社のパーツは砲身の長さや太さにわずかな違いがありました。
マズルブレーキ Muzzle brake
▼マズルブレーキ(砲口制退器)を比較してみました。

▲各社のアフターパーツは複数のパーツで構成され、目立つ砲口や内部が精密に再現されています。外観の形状は微妙に異なり、Vは他社より短いものでした。
 ドイツの現存車両ではヴェスペのプロトタイプで見られたエラが張った18/40M型のマズルブレーキが装着されていますが、これはアメリカからドイツに返還後にレストア時に取り付けられたものです。戦後、ドイツ国内で鹵獲され、アバディーンに運ばれた当初は標準的なものが装着されていることが記録写真で確認できますが、取り外されたままで返還されたので、取り付けたようです。
作例では初期型についても一般的なものとし、比較検討した結果、K(K59)とR(RB Model)のパーツを用いることにしました。
砲尾装置 Breech mechanism
 閉鎖機を含め細部を忠実に再現されたK59のパーツを用いましたが、砲身をRB Modelに変えたので、接続部分には手を加えてあります。

揺 架 Cradle
 再現性が高いK59のパーツを用いましたが、タミヤのキットも出来が良いので、無理に置き換えなくてもよいかと思います。

▼滑動レール部分はパーツが薄く、変形しやすいので、組み立てには注意が必要です。

▼揺架の底面の再現性はK59のパーツの方が断然に良いですが、完成後はほとんど見えません。

▼ドイツの現存車両ではプロトタイプで見られる駐退復座機の先端カバーが尖ったものなので、作例の初期型ではプラ丸棒で再現してみました。

砲 架 Carriage
 キットのパーツを用いますが、精密なK59の揺架とのバランスをとるため、省略されているボルトなどを再現してディテールアップしました。



▼旋回と俯仰角ハンドルの柄は真鍮パイプなどに取り替えました。(続く)


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