自走榴弾砲 ヴェスペ
"Wespe" GeschuetzwagenⅡ
fuer 10.5cm le.F.H.18/2(Sf.)
Top
01
Reference
02Kit
03Modeling
04Gallery
製作(10)
Model making(10)
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車体上部の製作(1)
Upper hull(1)
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フェンダー
Track covers
▼キットのフェンダー上の滑り止めはドットパターンがモールドされています。
このままでも十分ですが、ボッシュ製ライトの取付基部がフェンダーと一体成形されており、これを切り取るとモールドの一部が傷付く上に、ドットパターンをもう少し細かくしたかったので、エッチングパーツに換えることにしました。
▼使用したのはボイジャーモデルの「Wespe Fenders and Amour Plate」(PE35672)で、このキットはフェンダー全てをエッチングパーツに置き換えるものですが、私は滑り止め板部分のみを使用しました。
さて、ドイツの現存車両(初期生産型)はレストア時にドットパターンの板に変更されていますが、レストア前はⅠ/Ⅱ号戦車系列で見られる菱目模様の滑り止め板であり、Ⅱ号戦車C型まで採用された前部マッドフラップが取り付けられていたことが確認されています。ただし、このような車体は大変レアで、私は現存車両以外では1枚の記録写真しか確認できませんでした。
作例の初期型では後期型との差別化を図るため、これを再現することにしました。
▼使用したのはボイジャーモデルの「Pz.Kpfw.Ⅱ Ausf.A/B/C Fenders」(PE35281)で、滑り止めの板のみ取り付けました。
▼前部マッドフラップは、タミヤのⅡ号戦車A〜C型(35292)のパーツ(B7とB8)をベースにしてボイジャーモデルの滑止め板を貼り、留め具はアベールのⅠ号戦車用のエッチングパーツから流用しました。(写真は塗装後のもの)
●
ボッシュ製前照灯
Bosch headlights
フェンダー上の滑り止めをエッチングパーツに変更するためにフェンダーに一体成形されていたライト基部を切り取ったので、それを再現しました。
▼各社のライト基部パーツを比較しました。
▲T(タミヤ)はフェンダーからそぎ取ったもの、V(ボイジャーモデル)は同社の「Wespe Fenders and Amour Plate」(PE35672)に付属していたレジン製パーツ、M(
マウスモデラー
)は同社の
「ドイツ前照灯」
(mv35-008)のパーツです。
▼ライト本体の比較
▲マウスモデラーのパーツは、写真では確認できませんが、前部遮光カバーにはリベットと「Bosch」の刻印、後部の遮光カバー取付金具が再現されています。
というわけで、作例ではマウスモデラーのパーツを採用しました。
▼省略されている電気コードと引込口装甲カバーは現存車両を参考にして追加しました。
▲ライト基部パーツのフェンダーへの接着は接着剤のみでは接着強度が弱いので、0.3ミリ径の真鍮線でフェンダーとライト基部、ライト本体を結合しています。(写真ではライト本体は未接着)
さて、実車では生産当初、前照灯は左右2個装着されていましたが、1943年5〜6月に他のドイツ戦車同様に右側のライトのみが廃止されています。(なぜかプロトタイプは左側のみ装着)
以上から左右2個のライトを装備した車両は1943年2月から4月までの期間に限定したとしても168両が生産されていたようです。
ドイツの現存車両では鹵獲時にはライト2個の装着が写真で確認できますが、ドイツ返還時にはライト本体は無く、レストア時に左側のライトのみが復活して現在に至っています。
そこで、作例の初期型では右側にもライトを取り付けてみました。
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車体上部
Upper hull
▼操縦室の溶接跡が省略されているので、0.3ミリ径のプラ棒などで再現しました。
▲また、実車では変速機を交換するために上面パネルは取り外しができるようにボルト?で固定されていました。しかし、現存車両で確認するとボルトでも皿ネジでもなく、ボルトヘッドがカットされているように見えます。
作例では、そのモールドを再現するために、PANZER TRACTSの図面を参考に0.55ミリ径の穴を開けて0.5ミリ径のプラ棒を差し込み、裏側から接着しました。塗装すれば、ほとんど分からなくなりますが、自己満足しています。
▼一体成形されている吊下用フックはエッチングパーツに変更し、機関室上面のボルトヘッドの多数が省略されているので、マスタークラブのレジン製パーツを用い、それ以外はプラ材で再現しました。
▼作例の初期型では上面の暖気排出口のフラップを開けた状態にしてみました。 (続く)
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