自走榴弾砲 ヴェスペ 
"Wespe" GeschuetzwagenⅡ
fuer 10.5cm le.F.H.18/2(Sf.)
製作(13)  Model making(13)
戦闘室右側 Right side of Fighting compartment
 戦闘室内部については、アハパン連載時では資料不足と私の知識不足から宿題を多く残していたため、今回はそれらを解決すべく挑戦してみました。
 また、タミヤのリニューアルキットでは旧キットで省略されていたパーツが追加されているので、これから作られる人の参考になればと思い、その比較を加えてみました。
▼タミヤのリニューアルキット

▼新しい考証に基づき、各パーツを側板に仮止めした作例 

▲壁面に隙間なく装備品が取り付けられていることが分かると思います。
 それでは各パーツごとに紹介していきます。
①仕切板 Partition plate

 写真は左右のパーツ比較で、キットのパーツ(D13、D14)と実車を参考にプラ板にて自作しました。側板パーツを薄く削ったことにより幅が広くなっています。
②天板 Top board

 前部側板と後部側板を繋ぎ止めるための板で、PANZER TRACTSの図面、博物館の写真を参考にプラ板にて自作したところ、キットのパーツ(D15、D16)より大きくなりました。
③短機関銃MP38/40

 キットのパーツ(A25)は取付金具と一体成形されているので、銃はドラゴンのキットから流用し、取付金具はエッチングパーツを利用しました。
④消火器 Fire extinguisher
 キットの忘れ物の1つで、取付金具のみが側板にモールドされています。
▼消火器を
他キットから流用するにあたり、各社パーツを比較することにしました。

▲TA(タミヤ)、D(ドラゴン)、TR(T-Rex)、M(マウスモデラー)
 さすがに3Dプリンター製品はベルトの留め具などの繊細なデイテールが再現されています。
 作例ではマウスモデラーの「消火器(中期・後期セット)」(mv35-034)を利用することにしました。
▼消火器本体の塗装は初期型ではジャーマングレー、後期型ではダークイエローとして差別化し、ラベルはパッションモデルの「ドイツ軍装備品デカールセット」(P35D-002)を利用しました。

⑤装填棒 Hand loading rammer
 砲弾を手動で薬室に挿入するための棒で、これもキットの忘れ物の1つ。タミヤのリニューアルキットでは追加されていますが、フィギュアの手と一体成形されています。
▼以前はその装着位置が不明でしたが、実車マニュアル(D2051)掲載の写真で明らかになったのでプラ棒で再現してみました。

 なお、マニュアルでの装着位置については他の車両では事例が見当たらず、現存車両でも取付金具の痕跡が無いので、標準的な取付位置ではないかもしれません。
 また、タミヤのリニューアルキットでの塗料指定はガンメタル(X11)でしたが、手持ち資料の写真から金属製か木製かを悩み、作例では木製と推定して塗装してみました。
⑥工具箱 Tools box
 これも宿題の1つで、連載当時は現存する取付金具がどのようなものを装着させるかは分かりませんでしたが、マニュアルにより、これが「Werkzeug kasten 2」(工具箱2)である事が分かりました。この工具箱は他の戦車でも搭載されていることが確認できますが、収納されている工具については不明です。
▼リニューアルキットではアハパンで推測していた機関銃用弾薬箱が付属していますが、作例では取付金具はボイジャーモデルのエッチングパーツ、工具箱本体はプラ板で再現しました。

▼塗装した状態

▼箱の白いステンシル文字(Werkzeug kasten 2)はバーリンデンの「戦車インテリア用ステンシル」(2153)の水転写式デカールを利用しました。(バーリンデンプロダクツは2016年に廃業のため、入手困難)

⑦属品箱 Accessories box for sight unit
 間接照準機の関連備品を収納する箱とされ、ヴェスペの現存車両では失われていますが、現存する10.5cm軽榴弾砲(10.5cm Le.F.H.18)の中には残っているものがあり、AFVクラブのキットではそのパーツが再現されているので、これらが参考になります。
 なお、タミヤのリニューアルキットではパーツが追加されていますが、少し小さいようです。また、ボイジャーモデルのエッチングパーツにも含まれていますが、大きさは良いのですが、フタの形状と構造が手持ち資料とは異なるので作例ではフタを改造しました。

⑧MG34機関銃
 リニューアルキットで追加されていますが、銃身の放熱穴に実感を持たせたかったので、マウスモデラーの「MG34 銃身セット」(mv35-010)に取り替えました。機関銃すべてを取り替えてもよかったのですが、完成後はほとんど見えなくなるため、銃身のみディテールアップした次第です。

⑨薬筒ケース Box for cartridges
 ケースはボイジャーモデルのエッチングパーツに、薬筒も同社の真鍮パーツに取り替えました。

 各パーツを壁面に取り付けて完成です。
▼塗装後(初期型)

▲薬筒ケースのフタを開けた状態にしました。 (写真ではフタを取りつけていません)
▼塗装後(後期型)

⑩照準器収納ケース Sight unit box
 マニュアルではMG34の傍に見られたので取材したシカゴレジメンタルスの実物を採寸したデータを参考にしてプラ板で自作しました。

 クレオスのRLM02グレー(60)で塗装してパッションモデルの「自走砲/野砲デカールセット」(P35D-005)のデカールを貼ったところ、それらしく見えました。

⑪MG34用工具ポーチ Tool box for MG34
 これもアハパン掲載時の宿題だったものですが、マニュアルで確認できたので、タミヤ の「ドイツ小火器セット」(35111)から流用して取り付けました。作例ではブラウンで塗装しましたが、STENERさんによれば、黒革もしくは合革(圧縮した紙)が一般的で、戦争末期はタン色だったそうです。
クリーニングロッド
 薬筒ケースとMG34の間、照準器収納ケースとMG34用工具ポーチの奥にクリーニングロッドのロッドが装着されていたようですが、記録写真では確認できず、模型で再現しても完成後は見られないので、作例では再現していません。ちなみにクーニングロッドの先端のブラシは防楯内側の筒状ケースに収納されていました。 (続く)

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