38(t)戦車 B型
Pz.Kpfw.38(t) Ausf.B

 製作  Model making(1) 
■使用キット kit
 B型のキットは現時点ではマケットとトライスター(現ホビーボス)のみで、マケットのキットは古いキットで修正箇所が多いので、トライスターのキットを用いることにしました。(以下、キットの表記はこのキットを示します。)
 このキットはバリエーション展開(マーダーⅢや対空戦車)を重視したため、コスト面から妥協したと思われる箇所がいくつかあるので、それらを修正して本来のB型を再現することにしました。(2020年5月完成)
▼Pz.kpfw.38(t) Ausf.B(Tristar/Hobby Boss)


■実車解説と模型設定
 38(t)戦車はポーランド戦において高い技術力と信頼性が評価され、追加発注されたのが第2生産シリーズであるB型で、戦訓を生かして実戦向きに改修され、1940年1月から5月までに110両が生産されています。
 製作する車両は、1940年5月のフランス戦における第7装甲師団第25戦車大隊の所属車両で、当時としては最新鋭の車体です。

■足まわり
●履 帯
 38(t)戦車には次の2樹類の履帯が採用されていました。
▼初期型履帯 Early type                       ▼標準型(軽量型)履帯 Late type

▼初期型履帯 Early type ▼標準型(軽量型)履帯 Late type

  キットのパーツはD型生産途中から採用された標準型(軽量型)履帯で、模型として再現しようとする車両はフランス戦の頃であり、この履帯はまだ採用されていないので、初期型履帯を再現したMaster Glubのメタル製履帯「Pz.38(t)Early」(MTL35057)を取り付けることにしました。

  なお、B型でも1940年後半から採用された標準型履帯に履き替えた車両が一部あったと思われますので、キットとしては誤りではありません。
●懸架装置
 リーフスプリング(板バネ)を中央で束ねる保持具には、B型からスリットが設けられ、F型まで確認できます。
▼現存車両(F型)のスリット有りの懸架装置

  キットのパーツはG型やH型車台及びM型車台の車両(グリレやマーダーⅢなど)で採用されているスリットが無いタイプなので、使用するには考証的に無理があります。
 スリットをプラ板等で自作する方法もありますが、ドラゴンの38(t)戦車G型用の足まわりパーツ(Aランナー)のリーフスプリングにはスリット有り(A23)とスリット無し(A9)の2種類のパーツがあり、38(t)戦車の派生車両の多くのキットにこのAランナーが含まれているので、これを流用することにしました。
▼ドラゴンのパーツ(A23)

 ちなみに、このパーツのために他キットを犠牲にしたのではなく、以前製作したグリレH型(6470)ではスリット無し(A9)を使用したため、余っていたので、それを流用したものです。
▼ドラゴンとトライスターのパーツ

  ドラゴンのパーツをそのまま流用してもよかったのですが、トライスターのパーツとニコイチにしました。
▼修正後のパーツ

 このスリットがある部分は結構目立つので、腕に自信がある方は挑戦されてはいかがでしょうか。

  なお、スリットが無くなったのは、泥や雪がスリットに詰まりやすく、走行に支障が生じることが判明したからであり、B型~F型の車両ではこの部分が損傷した際にスリット無しのものに交換したようです。また、応急措置として整備中隊などが現地でスリットを金属板で塞いだようなので、気になるけど工作は苦手な方はこちらを選択してはいかがでしょうか。
●誘導輪
 誘導輪は軽め穴の形状により、次の2種類が確認できます。
▼A型からD型まで使用された軽め穴がタマゴ型のもの Early type

▼E型からG型まで使用された軽め穴がダルマ型のもの Late type

  キットはE型以降のダルマ形を再現しているので、ヤスリで削ってタマゴ形に修正しました。

 この誘導輪もB型では修理の際にダルマ型に交換されたようなので、工作が面倒な方はそのような設定にしてもよいかと思います。

■車体側面装甲板
 38(t)戦車の側面装甲板はドイツ製戦車のように1枚板ではなく、3枚の装甲板をリベット接合?して構成されていました。
 キットの側面板パーツ(A5とA6)も3枚のパネルラインが凹モールドで再現されていますが、前部と中央部の装甲板のパネルラインがA型からG型までは同じものという古い解釈に基づき設計されています。
 しかし、「PANZER TRACTS No.18」ではA型からD型までは独自のパネルラインであると言う図面が掲載され、「Czechoslovak tanks 1930-1945 part2」ではその図面の根拠を示す工場での写真が掲載していることから、キットのパネルラインが誤りであると分かりました。
▼工場における車台の様子(A型 車体番号75)

 そこで、誤った凹モールドを埋め、正しいパネルラインを彫り直しました。(黒線)

 また、第1転輪用のバンブストップ(ゴムダンパー)がB型では未装備なので、パーツ(E26とE27)は取り付けず、タボ穴をプラ板で埋めました。 (続く)  

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