タミヤの38(t)戦車を考証に基づき作ってみた(その8)

38(t)戦車F型 
Pz.Kpfw. 38(t) Ausf.F

製作(8)  Model making(8) 
■車体後部の装備品の考察  Equipment of tail of hull
 車体後部の装備品について前出の記録写真で考察していきます。

①ワイヤー用ガイドパイプ Guide pipe for wire
②牽引ピントルフック Tow coupling
③燃料ポンプ用ホース Transfer pump rig
④後部反射板 Rear reflectors
⑤履帯防滑具収納箱 Grouser box

①ワイヤー用ガイドパイプ Guide pipe for wire
 補助燃料用200リットル入りドラム缶搭載のトレーラーは、車体後部に装着された②牽引ピントルフックにより結合して牽引し、ドラム缶内のガソリンをホースにより接続し、増設ポンプにより車内に取り込んでいました。
 しかし、戦闘時には絶好の標的になるため、車内からのワイヤー操作でピントルフックのピンを引き抜くことで、トレーラーを切り離していました。

▲そのワイヤーの①ガイドパイプがマフラー中央上部に溶接留めされていたので、作例ではプラ材で再現して取り付けました。

④後部反射板 Rear reflectors
 前部と同様にフェンダー後部両側に反射板が取り付けられていることが記録写真で確認できます。
▼タミヤのキットではパーツが省略されているので、グリレK型の製作時に余っていたサイバーホビー(ドラゴン)の反射板パーツ(K5×2)を流用し、アベールのエッチングパーツに取り付けました。

▼反射板はフェンダー後端中央に取り付けました。


■車体右側面の装備品の考察  Equipment of the right side
 最初に紹介した522号車の記録写真をを参考にして右フェンダー上の装備品について考察して、工作に反映させます。

⑤履帯防滑具収納箱 Grouser box
⑥ジェリカン・ラック Jerry can racks
⑦予備履帯 Spare track
⑧ワイヤーカッター Wire cutter

⑤履帯防滑具収納箱  Grouser box
 この収納箱の上部にはジャッキが取り付けられるのですが、ジャッキは機関室上部に移設したため、その上部には板が溶接留めされ、右フェンダー後端に設置されています。
▼作例ではキットのパーツでも良かったのですが、アベールのエッチングパーツに変更し、ジャッキが装着した開口部を真鍮板で塞ぎました。

▼収納箱の取付位置にはフェンダー支持架があるので、キットのパーツと同様にフェンダーにフィットするように一部切り取っています。


⑥ジェリカン・ラック Jerry can racks
 第19装甲師団所属車両の外観的特徴として、雑具箱とこのジェリカン(燃料携行缶)ラックがあります。このラックはこの師団独自のもので、他の部隊では見られません。
 注意したいのはジェリカンの装着方法で、タミヤモデルマガジンN0.292の作例では革ベルトで固定しているように塗装しており、またパッションモデルズのエッチングパーツ(P35-152)では革ベルトのようなパーツが付属しています。
 しかし、タミヤの組立説明書にはそのような塗装指示が無く、箱絵でも車体色のままです。
▼どちらが正しいのか記録写真で検証します。

▲▼良く見ると2本の板の上部にはヒンジがあり、これを開くことでジェリカンを上方から出し入れしているようです。
 
▼私にはベルト状のものが堅い金属製の板のように見え、革ベルトでは自立して立たないはずです。

▲内側(機関室側)にはクランプがあり、それで固定しているように見えます。
▼タミヤのパーツでは外側のヒンジがモールドされていますが、内側のクランプが省略されているので、作例ではクランブを余ったエッチングパーツを使ってそれらしく再現してみました。

▼また、ラックに立体感を持たせるために、寄せ集めのエッチングパーツでラックを再現し、ジェリカン本体をドラゴンのパーツから流用してみました。(今回の作例では使用していません。) 


⑦予備履帯 Spare track
 右フェンダー後部に装着されていた2枚の予備履帯が操縦手用視察バイザーの横に移動して装着されていることが確認できます。



▼作例ではキットの履帯の不要パーツを利用し、アベールのエッチングパーツとアドラーズネストの「六角ボルトヘッドSSS」(ANE-0012)を用いて取付金具を再現しました。


⑧ワイヤーカッター Wire cutter
 複数の記録写真からワイヤーカッターが警笛の横に移設し、そのクランプAも確認できます。
▼キットにはワイヤーカッターのパーツが省略されているので、作例では余っていたトライスターのパーツを流用し、アベールのエッチングパーツのクランプを取り付けました。


●斧 Axe
 ワイヤカッターの横に斧用と思われるクランプBが確認できたので、この撮影後に取り付けました。

⑨予備履帯 Spare track
 こちらの予備履帯は増加装甲の代用として車体前部への取り付けが522号車の記録写真で確認でき、他の第5中隊の車両でも見られます。(詳しい取付方法は不明)

 作例ではモデルカステンの履帯(SK-30)をガイドホーンを車体側に向けて取り付けました。

 これで工作は終了し、次回は「マーキングの考察」です。(続く)


 
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