Ⅰ号15cm重歩兵自走砲
15cm sIG 33 auf Pz.I

■ 製  作   Modeling
 ○足まわり
 Ⅰ号戦車B型の製作を参照 
○車 台
 車台については約2ミリ延長し、車台全体を約1ミリ削って低くしました。

 また、その前部装甲板はドラゴンのパーツ(A14)より約1ミリ高さが低いトライスターのⅠ号戦車A型キット(35028)のパーツ(C22)に変更し、車台パーツもそれに合わせて修正しました。
○車 内
 ドラゴンのキットにもインテリアのパーツが含まれていますが、私の好みでドラゴンのパーツに加えて、トライスターのA型キット(35028)のパーツとアベールのエッチングパーツ(4.7cm対戦車自走砲用、35068)を組み合わせて作りました。

 なお、車台の延長に伴い、戦闘室の床面を前後に延長する必要があったので、滑り止め板はドットパターンが付いた真鍮板に変更しました。
  戦闘室装甲板はボイジャーモデルのエッチングパーツ(PE35314)に変更するため、フェンダーはエッチングパーツのアングル材をアドラーズネストの六角ボルトベッドSSS(ANE-0012)で取り付けてハンダ付けしました。
○機関室隔壁
 ドラゴンのキットで気になったパーツは機関室隔壁(K1)で、機関室へのアクセスハッチ(AとB)が左右逆の配置になっています。

 これはPANZER TRACTS No.1-1の1-91頁に掲載されている図を参考にしたものと考えられますが、この図は戦闘室側ではなく機関室側から見た隔壁であることから、左右逆になったようです。作例ではプラ板にドラゴンのアクセスハッチ()などを移植して自作し、補強用のチャンネル材()も厚みが気になったので、新造しました。

 なお、このパーツは完成後、ほとんど見えないので、わさわざ修正しても誰も気付きません。
○戦闘室内の塗装
 壁面はガイアカラーのインテリアカラー(223)、戦闘室床面などはMr.カラーのRLM02グレー(60)、戦闘室最前部の変速機部分周囲はMr.カラーの草色(134)を用いました。
 なお、RLM02グレーは航空機の内部塗料と知られていますが、戦闘車両の機械装置などの塗装色(RAL7003)として用いられています。
 また、歩兵砲の車留パーツも厚みや形状が気になったので、プラ板で作り直しています。
○戦闘室装甲板
 この車両で一番目立つ部分が戦闘室の装甲板です。実車の装甲厚は、PANZER TRACTS No.10でのデータは4mm厚、NUTS & BOLTS Vol.19では10mm厚と記載されています。10mm厚としても35分の1スケールでは0.28mmであり、この薄さを表現することが私にとって一つの課題でした。
 まず、ドラゴンのキットのパーツについて調べてみました。
 パーツの厚さは0.6mmから0.7mmで、インジェクション・キットとしてはかなり薄く成形され、細かなリベット表現も見事で、これをハンドメイドすることは困難です。

 また、スライド金型により一体成形されているため、組み立てる必要がなく、初心者でも難なく車体に取り付けることができます。
 このキットにはN1とN2の2つのパーツが付属し、いずれかを選択できるようになっています。

 これは接合用リベットの位置の違い(写真の赤い部分)によるもので、NUTS & BOLTS Vol.19で紹介された図面(96頁)を再現したものです。 しかし、戦闘室内部は最低限のボルト・ナットが見られるだけで、両側面の視察クラッペの表現もイマイチです。また、各装甲板の継手板の表現もなく、あまりにもあっさりしています。もちろん、これらを気にしない人はそれでいいのですが・・・。
 次に紹介するのが、ボイジャーモデルのエッチングパーツ(PE35314)です。

 ドラゴンの装甲板のパーツを真鍮板で再現しようとするもので、厚さは約0.1mmの薄さです。
 戦闘室の他に操縦席や機関室の装甲板も全て真鍮で再現できるパーツも付属しています。 戦闘室内部においても継手板(E23,27,28,40,44,45)も付属し、側面視察クラッペについては開閉用のヒンジや把手も再現できるようになっています。このパーツは私がアハトゥンク・パンツァー第7集(初版ではなく第2刷以降)の43頁で紹介した図を参考にしたようです。
 ボイジャーモデルのエッチングパーツをハンダ付けにより組み立てました。

 ボルト・ナットの位置については記録写真を見ながら変更し、開いている孔はパテやハンダにより埋め、アドラーズネストの六角ボルトヘッドSSSなどに換えました。 照準器用ハッチについてはヒンジをアベールのパーツに換え、ディテールを追加しました。
 戦闘室前部の操縦手用前方視察クラッペ等はドラゴンのパーツを利用し、その周囲の尖頭ボルトはアドラーズネストのリベットヘッドS(0.6mm径)を埋め込みました。

 少し大きいようですが、この下のSS(0.4mm径)では小さいので、このサイズとしました。※アハトゥンク・パンツァー第7集では助手席?用前方視察クラッペを描くことを忘れていました。 内側の継ぎ板が一部省略されていたので、真鍮製アングル材をハンダ付けし、前照灯の支柱は強度を考慮して真鍮線に換えて、ハンダにより固定しました。
 戦闘室内側では、照準器用ハッチの内側にストッパー⑧などのディテールを加えました。

操縦手用前方視察クラッペ⑨や助手席用クラッペ⑩についてはアベールのエッチングパーツ(35068)などにより再現しました。 操縦手用把手⑪や雑具箱⑫なども可能な限りパーツを追加しました。
 戦闘室左側面です。

 外側同様にアドラーズネストの六角ボルトヘッドSSS⑬を4個追加しました。これは着脱式の幌骨を取り付けるためのもので、複数の記録写真にその幌骨が確認できます。 側面装甲板の後端部には扉が設置され、そのヒンジ取付部分を補強するために板が二枚重ねしてリベット接合されています。この板も省略していたので、真鍮帯板で再現しました。 左側の側面視察用クラッペの周囲には実車では枠組みが確認できるので、真鍮製のアングル材と帯板で再現しました。これは無線機を装着するためと考えられ、アハトゥンク・パンツァー第7集(初版ではなく第2刷以降)の44頁に推定図を描いていますので、お持ちの方は参考にしてください。
 参考までにドラゴンのパーツでもその枠組みがそれらしく再現されていますが・・・。

  枠組みに取り付ける無線機はプラ材やエポキシパテ、エッチングパーツで自作しました。

 この無線機は外観的形状からFeldfu.a1(Feldfunksprecher al)と思われ、1938年に製造され、周波数帯は120MHzから156MHzで音声到達距離は最大1kmでした。この無線機は車載用ではなく、兵士が肩に背負って運搬する携帯無線機で、この車両の標準装備ではなく、一部の車両に取り付けられたようです。参考までに外部寸法は幅120mm、高さ350mm、奥行340mmでした。
○15cm重歩兵砲
 この火砲はドラゴンのキットではなく、AFVクラブのキットを選択し、出来が良いので、ほぼストレート組みとしました。
 なお、ドラゴンとのキット比較については、私のヘタな写真よりもPMMS(Perth Military Modelling Sit)のウェブサイトがたいへん参考になります。 http://www.perthmilitarymodelling.com/reviews/vehicles/sig33/sig33_01.html
○防 盾
 この火砲の防盾についてはキットのままでも良いのですが、戦闘室の装甲板との統一感を持たせるために、ボイジャーモデル(PE35313)のエッチングパーツを利用しました。

 照準用ハッチのヒンジについてはアベールのヒンジセット(35A25)のパーツに変更しました。

パーツが黒いのは塗料の食い付きを良くするためで、黒染めをしているからです。

 なお、異なるキットを利用したことから、防盾と戦闘室の前部装甲板の傾斜角度と高さが異なるため、防盾支持架などで調整して違和感を解消しました。
○戦闘室装甲板
 車留めのボルト等や後部扉のカンヌキの軸は記録写真を見て位置を修正して取り付けました。

 防盾同様にヒンジはアベールのパーツに変更しました。
照準用ハッチを開放時に固定するためのストッパーが省略されていたので、自作して取り付けました。
 ○車体前部
 車台前部の装甲板はトライスターのパーツ(C-22)に換えました。

 前照灯はドラゴンのパーツ(B21+P1)のままでは、メリハリに欠けると感じたので、ライト枠は不要部品(B26)を利用して取り付けました。 車幅灯はドラゴンのパーツでは大きいので、他キットのパーツをレジンに置き換えました。 ブレーキ熱排気用ホースはコトブキヤのスプリングユニット(2mm径)を基にして自作しました。 戦闘室装甲板と車台を接合する継ぎ板はボイジャーモデルのキットにもパーツ(E52)が付属していますが、長さが不足していたので自作して取り付けました。
○車体後部
 機関室⑪はドラゴンのパーツを利用し、暖気排出口周囲の装甲板の厚みなどを修正しました。

 のパーツはドラゴンモデルやボイジャーモデルのエッチングパーツでは車体延長の影響で長さが不足したため、真鍮帯板で自作しました。 金テコは真鍮角線で自作し、小さい方は記録写真を参考にして機関室側面のこの位置に取り付けました。 後部マッドフラップは初期型に改造しました。
 機関室の各ハッチに付くヒンジはボイジャーモデルのエッチングパーツ(D4+D13)に換えました。

 エンジン始動用クランクの取付位置は記録写真からこの位置に取り付けました。 火砲後部固定部はドラゴンのパーツ(M17)ではなく、プラ材にて自作しました。 排気管の装甲カバーに付く発煙筒ラック取付ボルトは六角プラ棒にて再現しました。 金属ベルトはボイジャーモデルのエッチングパーツ(C22+C23)に換えました。 履帯張度調整装置カバーは自作しました。 
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