考察雑記帳  Study

 ドイツ戦車の装備品を考察してみました

消火器(後期型)の考察  Fire extinguisher Late type

 第二次世界大戦中のドイツ軍用車輌では車外装備品の一つに消火器があり、最近のキットに付属するパーツは再現性が向上し、取付金具のエッチングパーツや消火器に貼られたラベルのデカールまでもが複数のメーカーから発売されており、これは国内外の研究家による成果です。
▼消火器(後期型)(#1)
消火器
▲この写真は有名で、このラベルはデカールで再現されています。
 テトラ(Tetra)とは「4」を表すギリシャ語で、ここでは「四塩化炭素(テトラクロロメタン)」という消火薬剤を意味します。当時のドイツ車載消火器のラベルの多くは「Tetra」と表示されていますが、消火器内の薬剤成分が四塩化炭素であることを示しているわけです。
 なお、この四塩化炭素は消火剤や冷却材としては優れていますが、毒性が強いため、現在は使用が制限され、日本では劇薬に指定されています。この毒性は戦前から知られており、テトラという表示は取扱いにおける注意喚起の意味があったのかもしれません。
 また、「DIN」はドイツ工業規格(Deutsche Industrie-Norm)又はドイツ規格統一協会(Deutsche Institut für Normung)を意味しているものと考えられます。
 ラベルは複数のものが確認でき、製造メーカーなどの違いと思われますが、確証はありません。

【出典】
著作権法第32条第1項に基づき、出所を明記して引用しました。
#1.missing-lynx "Color of Fire extinguisher"

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